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コミュニケーション能力

昨日作った板皿と
見本用のお皿の仕上げ。
ロクロで作った平皿の削り仕上げ。

が、本日のメニューです。

ロクロの削りは
「前世はこけし職人だったに違いない」って思うほど早くて楽しい。

ですが
板皿の仕上げは時間、かかります。

板作りって
簡単そうに見えるし
実際、成型時は簡単かもしれないけれど
「完成度」を考えたら
一番難しい技法だと思っています。

なので。

決してなめたわけじゃないのですが。

見本用のお皿、あまり芳しくなく。
(しゅん、、、)



コミュニケーション能力_d0133128_22244747.jpg













(写真は色見本で出しているもの)

こんなとき
師匠・板橋廣美さんが何かに書いていた言葉を思い出します。

「大切なのは "感じさせるものを作ること"

それにはまず土を感じなければ。

例えば、無理に土をねじ伏せるとヒビが入ったり割れたりする。
それは土の"意思"。
じゃあ、割れないようにするにはどうするか。
そう考えたとき、はじめて土を理解しようという気持ちが生まれる」

さらにおもしろいのは

「土との付き合いって、人間関係とよく似てる。
自分の我を通そうとすると、すぐに裏切られる」


ああ、わたしったら我を通してしまったのかしら(笑)

これからはコミュニケーション力を養わねばかな?


などと思っていたら


「なっちゃ~ん」と呼ぶ声が。
窓を開けて下を見ると幼なじみのOちゃんがいます(←下町です

築地で働いているOちゃんは
いつも会社でもらった魚介類や加工品を持ってきてくれます。

今日は「アジの干物」や「くらげ」「海鮮団子」などなどをどっさり。

明るいOちゃんとひとしきりお話したお蔭で
元気までもらえたました。



ひとりになって「アジ」を見て思いました。

ああ、「見本だ」って思って作ってるからダメなんだって。


板橋先生に教わった「感じさせるものつくり」は
わたしが作っているような器の場合
見た人に「あ~、あれをのせたらいいだろうな~」って
感じてもらえるかどうかです。

教えていただいてから
常にそう思って作ってきたと思います。

でも
今回は注文であることや(自分が使うところを想像していなかった)
あくまで見本、って気持ちがあって
どこか抜け落ちていたのでしょう。

まさに「土を感じて」いなかったのかもしれません。


いつも言うことですが
土は、本当に正直です。


よしっ、Oちゃんのアジの干物がのっているところでも思い浮かべて
もう一度作ってみます。

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by katachi_web | 2010-09-10 23:20
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