C-コレ№12
その人らしさってなんだろう
って思います。
技術の習得は
年月をかければ
必ずマスターできるけど
個性を活かすことに
絶対の法則は見つかりません。
こういう仕事をしていると
たまに
「この人、こういう路線に向いてるなー」
と思うときがあって
勧めてみて
たとえ上手くいったとしても
本人が好きじゃなければ
続かなかったり、、、
結局のところ
「自分と作り出すものがぴったりくる」
という感覚は
誰かに教えてもらうものでは
ないのですよね。
でも
だからこそ
その人らしさが顕れた作品が出来た、って思うとき
それも
技術もあるし、個性もあるのに
それが「ぴったりこない」って時間を経て
ようやく作れたときなどは
見ているこちらまで
うれしくなってしまします。
今日はそんなカップをご紹介、、、
C-コレ№12
会員 Mさん作 「ほっこりカップ」
土 : 信楽、近江土
成型:手びねり
装飾:茶化粧泥描き落とし、茶化粧泥象嵌
釉薬:チタンマット釉
コメント:ご実家のリフォームを記念して作られた
あたたかいイメージのカップ5つ。
Mさんが作るものの良いところは、適度なユル感と潔さ。
言葉でお伝えするのは難しいですが、それはある意味
Mさんの性格ともリンクしているような気がします。
まず、作品のフォルムは
口元を少しだけ内側に向けて、持ったときに
手の中に収まる優しいイメージに。
描き落としと象嵌というシンプルな技法は
フリーハンドの思い切りのよい線と
同系色の化粧泥のお蔭で
それぞれバランスが違っても同シリーズだと
一目でわかります。
釉薬は
チタンマットをまだらに吹きがけして
自然な感じ仕上げました。
新しく生まれ変わったお家と
「ほっこり」としたこのカップたち
こちらもぴったりだといいですね。
by katachi_web
| 2011-03-28 21:33