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katachix.exblog.jp

2010年 12月 26日 ( 1 )

その先のビジョン

今ここで上手くいかない、ってとき

フィリピンに行く前のわたしは
どうしたら上手くいくかを必死に考え
その場所に立ち止まってしまう人でした。

そして気付かないうちに
小さな壷にはまり込み、しばらく滞在。
壷の外に出てみて、初めて中にいたことを知り
自己嫌悪、その繰り返し。


フィリピン人は明るかったのか?

わたしの働いていた陶磁器科の男子学生は
電気が止められても
母親が香港に出稼ぎに出たまま戻ってこなくても
いつも笑顔で挨拶をくれました。

でも、段々とわかってきた16歳の彼が抱える圧倒的現実。
(フィリピンの大学は16歳から)

幼い兄弟たちの面倒をひとりでみていること
雨季には腰の高さまで家が浸水すること
そして何より、父親からの暴力。

それ以外の選択肢では
そのまま死に繋がるであろう、明るさ。

もちろん、そんな人ばかりではないけれど
壷にはまるのは
立ち止まっていられる環境があるからだと
思い知りました。


当時のわたしが自分に対して感じていた思いは
「誰の役にも立っていない」

日本にいる頃と全く同じ (今も同じ?

すでに金銭面のみの支援を良しとしなくなっていた
JICAのシステムでは
大学側がいくらかでもお金を出す用意がなければ
窯を買うことさえできなくなっていました。

赴任1年が過ぎたとき
わたしたちのチームが提案した出資要請を大学側が却下。

それまでの努力が一瞬にしてに飛んだ瞬間です。

でも

それはある意味、転機でもありました。

金銭面の支援ができないとわかったら
何もできない、ではなく
逆に
何ができるか、を考えるしかなかったから。

相手の役に立ちたいという自己満足を捨てて
相手にとって「よかれ」と思うことをする以外にはないことに
気づけた瞬間とも言えます。


まず生徒たちと「その先のビジョンを明確」にすべく
話し合うことからはじめました。

地元の土を運んできてパウダリング
鋳込み成型ができるように粘土を調整
粘土と相性のいい釉薬の調合・焼成プログラム開発
それまでもいろいろ実践はしていたけれど

肝心なのは、その先に何をみるか。

でないと元来働かないDNAを持った彼らは
目の前の面倒なことから逃げることを考えるし

何より、何か上手くいかないことがあったとき
必ずブレてしまいます。


例えば、最終的にマニラの土産物屋に陶器を卸すことでも
日本に輸出することでもいい
彼らが思いつく範囲の
最大級の未来を考えてもらいました。

そして
今 目の前のことだけでなく、先を見つめるクセを付けようと約束したのです。

たとえ今ここで上手くいかないことがあったとしても
先のビジョンを見つめれば、今、手を止めてはならないことに気付けるからと。



あれから5年、土産物屋に陶器を卸したという話は
残念ながら聞こえてきません。

でも、どんなところで働いていたとしても

志高くいることは、難しいことなんかじゃなく
ある種「クセにできる」ことをお互いに学んだ時を
今も彼らが活かしていると、信じています。

なんてね。
実はチームの中で、一番学ばせてもらったのはこのわたしなのです。


しかし、それが、、、

ふ~む、どうしたものか。

さっき気付いたのですが
どうやらまた、やらかしてしまったかも、で。

ふぇ~ん。
どうしよう (これまでと違い過ぎるのでは?



や、やや、とまりません。

とまりませんよ。

その先を見つめていく気持ちがある限り

絶対にとまらないこと、ブレないこと
自分に約束です!!!

by katachi_web | 2010-12-26 23:21